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チーパオ(旗袍)

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『花様年華』でマギー・チャンとレベッカ・パンが、『2046』ではチャン・ツーイーが着用。衿(襟)が非常に高く体全体にフィットするため、身体ラインがはっきりと現れるドレス。マギー・チャンやチャン・ツーイーたちが着ていたチーパオは特に締め付けが強く、日本人女性の体型ではもちろん着用が不可能だが、中国人女性の体でも非常に難しい。

チーパオ中国の典型的な服装と思われがちなチーパオ、実は中華圏では正装で使われる程度で、レストランやホテルの店員たちの制服として一般化している程度である。

なお、マギー・チャンが『花様年華』で着用したチーパオの数には様々な説がある。デザイナーの中野裕通は20着、私自身の確認では11着、『聞く中国語』では何と100着以上という数字。いずれにせよ彼女が披露したチーパオは多数だが、『2046』ではチャン・ツーイーもまた多数のチーパオを見せつけてくれた。

以下、私の姉妹サイトであるモードの世紀から、若干の修正を施しチーパオ(旗袍)の説明を引いておく。

中華人民共和国の成立(1949年)以前の中国で広く用いられていた、いわゆる中国服。ルーツは、清朝(1616~1912年)を支配した満州族固有の服装。

歴史的には、清朝が崩壊し中華民国が成立(1912年)した後も、漢人や満人の区別なく広く中国全土に用いられ、東南アジアの華僑たちの間でも用いられた。今日でも、中国大陸・台湾。香港をはじめ、大陸奥地の住民や海外の華僑の間で正装の中国服として愛用されている。

「旗」は清朝の軍事行政制度のことで、漢人は満州人のことを旗人ともいうことから、旗人の用いる服装という意味で「チーパオ/旗袍」という名が付けられた。

旗袍には、裏地の付いた袷(あわせ)、または綿入れの「袍」と、単(ひとえ)の衫(さん)がある。「袍」は丈が長く盤領(あげくび)の交襟(こうきん)で、前身頃が体の前面を覆い、右脇をトンボ頭の紐釦(ひもボタン)で留める形式になっている。衫の形状もこれに近い。

また、他にも「袍」と同一形状のものに「襖」(あお)があるが、これには、対襟で前面中央をトンボ頭、または貝ボタンで留めるものもある。下衣は、「袴子」(クーズ。袴は、衣偏に庫)と呼ばれるズボン形式で、古代の袴に相当し、その形状も袴と同じで、袴子にも、単や綿入れがある。「馬掛児」(マーコール)は日本の羽織に相当する上衣で対襟。「袍」または「衫」の上に着用し、礼装として用いることがある。袍、衫、袴子などは、いずれも男女同型だが、女性が主に用いる上衣には、袖無しの「背心」(ペイシン)があり、袍、衫の上に着用する。礼装や防寒用に着用する。

このほか、若い女性の間では、女衫(ニュイサン)と呼ばれる、裾が膝丈の単で、裾の両脇の開いた夏服もある。フォーマルでは、成年に達した女性の場合、巻きスカート式の「裙子」(クンズ)を「袴子」の上に着用するが、これは古代の裳に相当する漢民族の風習で、一部形式の旗袍に併用する例は少ない。

以上、モードの世紀内ファッション用語集「チーパオ:旗袍」より



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