君が好きだから(1984年、香港)
原題:縁份|英題:Behind The Yellow Line|監督:テイラー・ウォン(黄泰來)
マギー・チャン(張曼玉)とレスリー・チャン(張國榮)、張(チャン)どおしのラブ・コメディー。二人のしどろもどろな恋愛が笑える。アニタ・ムイの姉御的な配役もバッチリ。
キャスト
- レスリー・チャン(張國榮)
- マギー・チャン(張曼玉)
- アニタ・ムイ(梅艶芳)
- アンソニー・チェン(陣友)
みどころ
レスリー・チャンが、地下鉄で偶然出会ったマギー・チャンに恋をし、アニタ・ムイに好かれながらも、彼女に首っ丈になっていく。意中の女性の周辺には上司や別れ際の恋人が存在し、レスリー・チャンの前に立ちはだかるが、マギー・チャンを断固として離そうとしない彼がとても可愛らしくみえる。マギー・チャンは公開当時10代後半でレスリー・チャンは20代前半と、二人とも若く、作品のなかではそれぞれが「脆さ」を出している。その脆さゆえに、コメディーを超えて切なさが顔を出す場面も多くお勧めの作品だ。マギーのファンにも、レスリーのファンにも、これから名優になる萌芽を見つける楽しみが随所で約束されているし、アニタ・ムイのレスリー・チャンに恋する名演も、冒頭からエンディングまでゆったりした気分で楽しませてくれる。
レスリー・チャンの演じる男の子が随所で見せる鈍くささ・可愛さを真面目に考えても面白くないが、知り合いの中国人女性が、レスリー・チャンの魅力について「80%の男らしさ・格好よさ」と言った言葉をこの作品を見ながら何度も思い出した。私は、俳優としてのレスリー・チャンをいつもトニー・レオン(梁朝偉)と比較する癖があるが、「100%」の格好よさを演じきることのできるトニー・レオンと、どの作品でも一線を越えて脚本に「墨を塗る」レスリー・チャンの二人が、ともにウォン・カーウァイ(王家衛)作品の常連であることが面白くて仕方がないからだ。それは『恋する惑星』で共演したブリジット・リン(林青霞)とフェイ・ウォン(王菲)との遭遇に等しいし、また同じ『恋する惑星』でのカネシロ・タケシ(金城武)とトニー・レオンの関係に言い換えてもいいだろう。レスリー・チャン、フェイ・ウォン、カネシロ・タケシに共通する脚本逸脱、アドリブ本性といった才能は、どの映画においても「前向きで背伸びのしたくなるような笑い」を提供してくれるといいたい。同時に、それを支えているのが、トニー・レオンをはじめとする「完璧な」名優たちであることも忘れることはできない。
受賞
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DVD
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